布団特有のあのニオイ 原因と改善方法は?

寝室は毎日の疲れを癒すための大切な場所です。少しでも快適に眠りたいと考えるのは、ごく当たり前の感情でしょう。にもかかわらず、もし布団が不快なニオイを発していたとしたらどうでしょうか?

布団特有のイヤなニオイは、さまざまな要素が絡み合って生まれます。代表的な原因のひとつは寝汗です。私たちは一晩でコップ1杯分もの汗をかくといわれており、季節や個人差によっては1リットル近い量になる場合もあるそうです。汗そのものは本来無臭なのですが、汗に好んで住み着く細菌がいるため、細菌が繁殖することで悪臭が発生するというメカニズムです。

また、ダニも布団の悪臭の一因となります。肉眼では見えづらいためふだんはあまり気にしない人も多いでしょうが、1枚の布団には30万匹ものダニが住んでいると言われています。それだけダニが多いということは、ダニの糞や死骸も大量に蓄積されているということ。長期間放置していたら、異臭を発するようになるのは必然です。

おまけに、もともと布団はニオイを感じやすい特徴ももちます。布団がフカフカとして温かいのは空気がたくさん含まれているおかげですが、そのぶん一度ニオイがついてしまうと、ちょっとした刺激を与えただけでも内部の空気が漏れて悪臭が室内に漂いやすいのです。寝返りを打つたびにイヤなニオイがするようでは、安眠の妨げにもなりますよね。

こうした布団のニオイを改善するには、原因物質を追い出して清潔な状態を保つ必要があります。すぐにでもできる対策としては、シーツや布団カバーをこまめに洗濯する習慣をつけることが大事でしょう。できれば、洗濯後は乾燥機を利用するとなお理想的です。ダニは繊維の奥深くまで潜り込んで絡みつくので、ただ天日干しをしただけでは死骸を完全に取り除くことはできません。乾燥機の振動を利用することで、より悪臭の元を断ち切ることに繋がります。

実は、天日干しはやり方次第でダニを除去できます。その方法については『お日様の力でダニを退治する方法!』をご覧ください。

問題は、シーツや布団カバーだけでなく、布団本体にまでニオイが染みついている場合です。丸洗いのできる布団であればこちらも洗濯することで解決しますが、世の中にはまだまだ洗えない布団も多いですよね。この場合は、掃除機をかけるとよいでしょう。シーツや布団カバーも、乾燥機が使えない場合は掃除機を併用することで悪臭対策がより完璧になります。

掃除機を使用するうえで、掃除機をかける意味やかけ方にもコツがあります。詳細は『防ダニ布団対策比較集!掃除機で布団のダニは減る!?』をご覧ください。

布団の悪臭に関しては、基本的に「清潔に保つ」という一点さえ守ればそこまで気になるレベルにはなりません。毎日使うものだからこそ、日ごろからのケアを怠らないようにしましょう。